着ぐるみ人種の襲来
最近、おそらく「着ぐるみ」であろう人が増えてます。
いや、増えてるわけじゃないのかもしれません。
今までもたくさんいたのに、俺が気づかなかっただけなのかもしれません。
新しいクラスになって一日目の授業も6時間目。
長かった一日の終わり、早く帰りたいばかり考えてたときのことでした。
隣の友人(偶然、親しい友人が席隣になった) が言いました。
友人「中の人も大変だなぁ。」
えっ?! 今なんて?!
友人「だから、中に入ってる人だよ。あれはきっと着ぐるみだよ。」
授業している男の先生を指していいました。
俺「えっ、あの人実は着ぐるみなの?」
友「マジ?気づかなかった?あれ、どっから見ても着ぐるみじゃん。」
確かに、あの体型あの動き、着ぐるみのような気がする。
少し動いては、ドスンとイスに座り、だるそうに喋っている。
俺が彼が着ぐるみかどうか考えていたら、
「あつ〜、まだクーラー入ってねぇのか、まったく。」 と、ふうふういいながらぼやきだした!
証拠は揃った!彼は着ぐるみだ!!
俺「ほんとだ。やっぱりあれは着ぐるみだよ。」
友「でしょ?なかの人も大変だなぁ…。」
授業が終わって。
友「たまに、着ぐるみの人っているの。うちらの身近にもいるよ。」
俺「もしかして・・・○○(某友人)?」
友「うん。あのこも着ぐるみ。」
確かに。彼女はスキップして手をバタバタしながら人に近づいていき、たまにはお菓子をくれる。
喋るときは、スピーカーが狂ったような高い声を発する。
さっきの先生とはちょっと違ったタイプの着ぐるみのようです。
次の日の昼休み。
俺とその隣の友人が、他の友人達に、先生が着ぐるみであることを話しました。
すると、昨日噂になった○○が、「ちょっと、ごめん。」と席を外しました。
もちろん、彼女の話題には触れてませんが。
きっと自分の背中のチャックが見えてないかチェックしに、トイレにでも行ったのでしょう。
それに我々が着ぐるみの話をするのを、彼女は聞くのがつらいのかもしれません。
ほんとうにひどいことをしました。ごめんなさい。
着ぐるみ人種、それは50人に1人の割合でいるといわれています(俺の中で)
しかし、彼ら彼女らが着ぐるみだと、我々が気づくことにより、
我々は「なかに入ってる人」の心配をしてしまいます。
それは、我々を楽しませようとしている着ぐるみ人種にとっては、つらいことなのかもしれません。
だからその正体をあまり探らないことにします。「中に入ってる人は何者なのか?」とかね。
まだ、ほとんどの人が「着ぐるみ人」がいることに気づいていません。
昼休みに友人達に「着ぐるみ人」の話をしましたが、
「なに?その話に乗ってほしいわけ?」と冷たくつき返されました。
だから、このアクセス数の少ないHPで、こじんまりと載せるだけにしておこうと思いました。
誰かに「中に入ってる人」のけなげさ、大変さを、知ってほしいから・・・。
「中の人も大変だなぁ・・・」ってちょっとでもいいから思ってほしいから・・・。
着ぐるみじゃない俺が言うのもなんですけどね…。
えっと、バカでごめんなさい。